ラグビー感動研究所

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ラグビーの不思議な歴史②

Scottish Team

学校スポーツがルーツ

なぜラグビーは「アマチュア」に長年こだわったのでしょうか。

そもそも、ラグビー発祥の地が学校でした。

その名も「ラグビー」という名の町にある、名門の男子校。

学を高め、社会に貢献することができる子女を育成する学校。

その教育活動の一環としてラグビーが導入された面が大きいようです。


つまり、ラグビーは、教育的意義とその精神が優先となりました。

もともと営利(金儲け)とは馴染みがありません。

 

なので、プロ化する必要がないとしていたのです。


さらに、多くの社会人がクラブでラグビーをやるようになりました。

それでも、社会に関わるのはあくまでも自分の職業。

プレーの目的は,自己鍛錬や社交の場である、という考え方が一般的でした。


ラグビーの価値感覚との関連
ラグビーには、五つの主要な価値観があります。

 

「潔白」「情熱」「結束」「規律」「尊敬」

 

これらが深くラグビーを体現します。

ラグビーをプレーする人間性スポーツマンシップにこれらが関わっていくのです。

この価値観が長年、大切にされ、重要視されて続けてきました。

 

そして、これらがラグビーの価値として言葉になったのは2000年代。

紛れもなく,この五つは,人が集団で生きるための指針に他なりません。


このラグビーが持つ方向性が,「アマチュアリズム」に深く結びついていたのです。


時代の波
しかし、前々から、プロ化に関する提案は多くありました。

「アマチュア」と言いながら、形だけクラブの親会社に雇われ、ラグビーに専念する選手もいました。

1990年代に入ると、事実上のプロ選手が多く存在するようになったのです。

時代の波には勝てず、1995年のワールドカップ以後、ラグビーのオープン化(プロを容認する)が容認されたのです。


それに伴い、戦術面、選手の育成面、そして職業ラグビー選手のコンディショニングが進化。

個人が高速化・巨大化(筋肉量の増加)が顕著になりました。

 

明らかに、ラグビーは変化したのです。


変わらないこと

ラグビー選手達は、自分達の高みを目指して自分を磨いていきます。

科学や生理学の見地に従えば、競技性と質はより高まっていくのは必然でしょう。


しかし、よりプロとしての純度が高く、ラグビーで何かを達成するためには、この「アマチュア精神」の純度も高まっていることが多くあります。


日本でも、多くの社会人選手がプロの道に進むことも増えてきています。

しかし、ラグビー精神が無くならない限り、このアマチュアリズムは引き継がれていくでしょう。

 

どんな時も、自分だけの利益を追い求めず、皆と苦楽を分かち合い、自分がその集団のために力を尽くす。


この精神は、ラグビーラグビーである限り、永遠に受け継がれていくでしょう。